・Windows 11で安全・最短の準備(インストール/仮想環境)を完了する。
・コンソールで動く超シンプルなアプリを1つ動かして“最初の成功体験”を得る。
私がPythonを選んだ理由
- 「初めて見た感じ、自分で感じた事としてはコードの見通しが良くてとっつきやすいと感じた事」
- 過去にHTML/CSS、PHP、VBAを少し触っていたので、入りやすいと感じた
- そして海外で人気が割と高いと知り、情報や教材が多そうだと感じた(実際、Stack Overflowの調査でも上位常連)
ひとこと:難しさ≠価値。まずは“動く体験”を積み上げるのが楽しさを維持した上でのラーニングかと思います。
なぜPython?(超入門の観点で3点だけ)
- 読み書きしやすい文法:カッコや記号よりインデント(字下げ)で構造を揃えるので、読みやすい。
- 用途が広い:Web、データ処理、機械学習、業務自動化、スクレイピング、GUI など守備範囲が広い(人気調査でも利用者が多い)。
- 学習情報が豊富:公式ドキュメントやチュートリアル、VS Code拡張など、最初の一歩を支える環境が充実。
今日やることの全体像(60秒)
- Python本体をインストール(公式サイトから)
- 仮想環境(venv)を用意:プロジェクトごとに依存を分ける標準の仕組み
- “最初のアプリ”を1つ作って実行(コンソールでOK)
図の挿入位置:PC → Python → venv → プロジェクトという関係図
準備(PC要件とフォルダ)
- 対象OS:Windows 11(家庭用PCでOK)
- 作業用フォルダ:例
C:\Users\<ユーザー名>\projects\py-intro
(日本語・空白を避けるとトラブル減) - 権限:会社PCなど制限がある場合は管理者権限が必要な場面あり(家庭PC推奨)
インストール(最短・安全ルート)
- 公式サイトからダウンロード(Windows版:64bitの「Executable installer」)
Start-Process "https://www.python.org/downloads/windows/"
- インストーラのチェックポイント
・「Add python.exe to PATH」にチェック → コマンドからpython
を直接呼べるようにする
・既定のままでOK(特殊な理由がなければ“全ユーザー”ではなく“現在のユーザー”で十分) - インストール後の確認(新しいPowerShellを開いて実行)
python --version
pip --version
メモ:Windows Store版ではなく公式配布を基本線にする方が、トラブルシュート情報が探しやすいです。
仮想環境(venv)を必ず最初に習慣化
目的:プロジェクトごとにライブラリを分けて管理し、他の開発に影響が出ないようにするため。
この章では、作業フォルダを作る → 仮想環境を作る → 有効化して使う → 終わったら無効化するの順で進めます。
ステップ1:作業フォルダを作成する
場所は任意ですが、例として以下を使います(<ユーザー名>
を自分の環境に置き換え)。
# プロジェクト用のフォルダを作る
mkdir C:\Users\<ユーザー名>\projects\py-intro
# そのフォルダへ移動する
cd C:\Users\<ユーザー名>\projects\py-intro
ステップ2:仮想環境を作成する
フォルダ内に仮想環境(.venv
)を作ります。ここに「専用のPython」と「専用のpip」が入ります。
# 仮想環境の作成(.venv フォルダが生成される)
python -m venv .venv
ステップ3:仮想環境を有効化する
作成した仮想環境を「使う」ために有効化します。成功するとプロンプトの先頭に (.venv)
と表示されます。
# 仮想環境の有効化(PowerShell)
.\.venv\Scripts\activate
ステップ4:作業が終わったら無効化する
作業後は通常環境へ戻します。
# 仮想環境の終了
deactivate
よくあるつまずき
- エラー:スクリプトの実行が無効です
PowerShellの実行ポリシーで止まる場合は、今開いているウィンドウ限定で許可します。Set-ExecutionPolicy -Scope Process -ExecutionPolicy RemoteSigned
python
が見つからない
インストール時に「Add python.exe to PATH」にチェックしたか確認。未チェックなら再インストールが確実です。
まとめ:1) フォルダ作成 → 2) python -m venv .venv
→ 3) .\.venv\Scripts\activate
→ 4) deactivate
。
これで各プロジェクトが独立した“専用の箱”になり、ライブラリのバージョン違いが他へ波及しません。
エディタはVS CodeでOK(最初は軽めに)
- VS Codeをインストール
- 拡張機能「Python」(Microsoft)を追加
- 右下のインタープリタ選択で
.venv
を指定
{
"python.defaultInterpreterPath": ".venv/Scripts/python.exe"
}
いよいよ“最初のアプリ”(コンソール)
ここでは入力→処理→出力の最小形を体験します。
# app.py
name = input("あなたの名前は?: ").strip()
message = f"こんにちは、{name or 'Python初心者'}さん!最初の1本、ナイスラン!"
print(message)
python app.py
確認ポイント:
・プロンプトが日本語で表示されるか
・入力後にメッセージが出るか
・文字化けが出る場合はターミナルの文字コード設定を確認
つまずき解決(超ピンポイント版)
1) python
が見つからない → PATHが通っていない可能性
""$env:LOCALAPPDATA\Programs\Python\Python312\python.exe"" --version
2) 複数バージョン競合
py -0p
3) PowerShell の実行ポリシー → 上記コマンドを利用
次の一歩(“困らない初期設定”3選)
1) pip
のアップグレード
python -m pip install --upgrade pip
2) フォルダ構成の型:/src
と /tests
を最初から分ける
3) ミニ自動化
{
"version": "2.0.0",
"tasks": [
{
"label": "Run app.py",
"type": "shell",
"command": "python app.py",
"group": "build"
}
]
}
参考・出典
- Python Downloads for Windows(公式)
- venv 公式ドキュメント
- Stack Overflow Developer Survey
- VS Code × Python(Microsoft)
- TIOBE Index
章末ひとこと:これでPCは“Pythonがわかる”状態になったかと思います。小さく作って、軽やかに積み上げましょう。
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